第3回 ダンスタイムのお楽しみ
ゴールデンウィークも明け、梅雨を間近に夏日が続いています。
いかがお過ごしですか。
毎日どこかで、なんらかの形でダンスを楽しめる今日この頃。
競技ではなく、ダンスレッスンでもなく、先生との演技発表でもなく
ダンスタイム話です。
今では、公民館やコミュニティセンター等でも気軽に楽しめるダンスタイム。
スタジオで開かれるミニパーティーや、ホテルでの盛大なパーティーにあるダンスタイム。
ダンスホールでのダンスタイム。形は様々です。
主催者側も、いろいろと趣向を凝らしていて楽しみ方も昔と違ってきています。
今、イギリスは世界最高峰のダンスの大会、ブラックプールで全英選手権が開かれています。
そこでも、実はジェネラルダンシングタイムがあります。
フォーマルのドレスコードの夜の部で、このダンスタイムがあります。
世界の名だたるトップダンサーや、元チャンピオン、ファイナリスト、審査員の方々が
お隣でさりげなく、ダンスタイムを楽しんでいるのを見られるのも、この大会ならではでしょう。
その中で今回は、私が体験したアメリカはLAのダンスタイムです。
初めてアメリカへダンス留学したのは1992年。
単独でしたので何もかも一人です。手探り状態で習いたい先生を探して連絡して、今思うと怖いもの知らずの無鉄砲でした。
レッスンも練習も移動も全て一人でした。
当時、スタジオを貸してくれていたオーナーのご夫婦(当時78歳と74歳の素敵なカップル)が、
毎週末土曜日にダンスパーティーに誘ってくれました。
日本と違って、ホテルような会場で行われる盛大なパーティーは当時のLAでは年に1回、クリスマスの時だけでした。
LA市内のどこかのコミュニティセンターで、毎週土曜日ダンスタイムオンリーのパーティーが開かれていました。
プロデモなんて、滅多にありません。ビッグコンペで見られるくらいでした。
夕方5時から始まり、終わりはほぼ真夜中の12時です。
到着すると、既に音楽が流れていて、踊り始めてる方もいます。
テーブルも椅子も綺麗にセッティングされていて、ちょっとつまめるスナックが置いてあります。
チョコレートや飴、日系の方が主催だと、ここに日本のあられやおせんべいもありました。
飲み物はドリンクコーナーにお酒以外の物が、フリードリンクで飲み放題です。LAだと交通手段が車のみのためアルコールは絶対出ません。
参加費は10ドル。当時日本円にすると、1000円でちょこっとお釣りがくるくらい。
タイムーテーブルもしっかり設定されていて、オープンから1時間半ほどは、フリーのダンスタイムです。
さすがアメリカです。いろんなお国の方がいらっしゃいます。
ダンスは共通の言語!を地のままいっています。仲良く、一緒に楽しめるのがダンスの良いところ!正しくです。
ここでは、遠慮なくジャイブもクィックステップもパソドブレも流れます。(汗)
アメリカではダンスの種目が日本より多く、日本で踊られる種目の他にたくさんのダンスを踊ることができます。
今ではよく聞く、サルサ、ウェストコーストスウィング、マンボ、ボレロ、アメリカンワルツ、アメリカンタンゴetc。
知らなくても、意外にのりのりで、足を右左交互に音楽に合せて体重移動してると、皆さんリードが上手で躍らせてれます。
中には、そのお国のコミュニティのダンスパーティーへ行くと、そのお国の独自のダンスにお目にかかります。
ベトナムにはベトナミーズダンゴ。踊っておみると確かにタンゴ。
韓国のダンスパブへ行くと、韓国の演歌やポップミュージックで踊ります。
スタミナつけたい方は、ぜひ!1曲がえらく長いです(涙)ジャイブに5分とか、平気であります。
踊りながら会話もいっぱいしてくれるので、結構英語の練習にもなりました。(笑)
その後、ディナーの前までミキサー(日本でいう、ミキシングやふれあいダンスです)。
音楽は、ワルツ、タンゴ、スローフォックストロットがノンストップでかかります。
この時に、始めての方と踊って知り合いになり、後半のダンスタイムに誘ったり誘われたり、ダンス仲間の交友が広がっていきます。
この頃には、100名はくだらないダンス仲間が集まっています。
また、主催者が違うと、このミキサーの後に、ジェネラルダンスタイムを設ける場合があります。
せっかくミキサーでお知り合いが増えたのだから、新しい人を誘って踊ろう!
そうですね、時間が空かないと、誘いやすいかも知れないですね。記憶の新しいうちに!です。
やはり、こういうソーシャルの場はアメリカでも平均年齢は高いです。ただ、年齢層の幅は広いです。
30代くらいの方から80、90歳まで、一緒に踊ります。
70後半の、中国人のムーンさんはジャイブやハードな種目が好きで、よく誘ってくれました。めちゃくちゃお元気です。
50代半ばのイギリス人のご夫婦は、最初の頃はお二人だけで踊っていました。何回目かのパーティーでミキサーに初参加したあとは
誰とでも踊っていました。
日系の方はやはり日本が好きなんですね。日本のプロのダンサーをよく知っていて話題になります。
名前知らなくても、顔知らなくても、どんどん誘ってくれます。
2回目以降は、よく覚えていてくれて、もうダンス仲間です。壁の花という言葉はここにはありません。
このへんで、ディナータイムです。
ここで活躍するのが、あの日本の仕出し弁当です。
料亭の出す高価なものでなく、お弁当屋さんのあの、鮭や卵焼き、鳥の唐揚げなど入っている幕内弁当です!
もちろん、クリスマスディナーパーティーはそれなりの会場で、フルコースディナーです。
こうして40分位のんびり、主催者の話聞いたり(また話し上手なので笑いが絶えません)、閑談しながらご飯を食べます。
デザートが出る時もあります。何回か日本のショートケーキ出ました。
デイナー終わると、全員参加のダンスです。あらかじめ主催者が用意しています。
みんなでカントリーダンスや、マカレナ等のステップを覚えて一緒に踊ったり、
ヴェニーズワルツを輪になってパートナーチェンジしながら踊ったり、レクリエーションタイムですね。
この時のノウハウが、後で世界一周のクルーズでのレッスンやダンスタイムにおういに役にたちました。
だいたいこの時点で、9時過ぎ。でも、ダンスパーティーはここから。
ジェネラルダンスタイムは益々盛り上がります。
本当に皆さん、若くてパワフルです。
11時を回ると、ちらほら帰途につく方も見え始めますが、ここまでにもう一度、ミキサータイムも有ります。
12時、お開きになるまで延々と宴はたけなわ続きます。
日本と違うのは、音楽が一分少々で切られることはありません。ほぼ1曲ながれます。いったい何曲踊ったんでしょうか。
疲れを知らないダンサーたちは、次のパーティーでの、またはサークルレッスンやダンススタジオでの再会を約束して帰っていきます。
時々、アメリカのイベントに合せてテーマがありました。
一番わかりやすいのは、ハロウィンですね。この時は変装して参加される方もいました。
大晦日のカウントダウンパーティーもあります。
ベテランズディには、ロングビーチにある退役軍人の方のための綺麗な施設でのダンスパーティー招待していただきました。
クリスマスパーティーでは、プロもアマも関係なくダンスタイムいっぱいのパーティーを楽しみます。参加者全員がひとつづつプエゼントを持ち寄ります。
抽選でプレゼントをもらいます。全員が持ってくるので、もらえない人はいません。誰からのものからもわからない、ミステリーどきどきプレゼントでした。
これがLAでの、ダンスパーティー。
楽しみ方はいろいろでも、ダンスが楽しいのは万国共通です。
(2017年6月6日更新)