第16回 生涯で一番シャドウした?! 直美センセイ♥
先日、開設5周年記念パーティーを地元横浜で開催しました。ご来場していただいた約400名のお客様はじめ、賛助出演してくれた精鋭揃いのダンサー達、協賛各社、そして我が師匠桝岡肇先生に改めて感謝申し上げます。また、毎日準備で大忙しだったスタッフのみんな、本当にご苦労様でした。 今回の目玉の一つは、元全英スタンダードチャンピオン、Mr.ティモシー・ホーソンと我がパートナーの直美によるスローフォックストロットのデモンストレーションでした。 以下の文はティモシーとのレッスンの模様を直美自身が綴ったものです。
『 かの長嶋茂雄さん(現巨人軍名誉監督)はかつて天皇陛下がご覧になる、いわゆる天覧試合でホームランを打ち、そして最近ではワールド・ベースボールでイチロー選手が劇的なヒットを打ち、日本を2連覇へと導きました。皆様も良くご存知のハズ。『プレッシャーを味方にする男達』・・・。
つい先日私はスタンダード・チャンピオンを取った事もある、あのティモシー・ホーソン(以下ティムと呼ばせてね!)とデモを踊る機会に恵まれた。私事で恐縮だが私たちのスタジオの5周年パーティーのスペシャル・エキシビションの為である。
彼が来日し、始めの2レッスンは彼が持ってきた曲「Somewhere in time」を聴き、大方出来ていたステップを更に検討し、エントリーとエンディングを作るのに費やされた。1レッスン45分。時々延長もしてくれたけど、残り10レッスン。さて、世界ショーダンス・チャンピオンも取ったことがあるティムがどういうデモの作り方をするんだろう?
次の2回は「Special moment」の確認。何をするかというと、全てのステップの中の重要なタイミング、フィーリング、ステップの大きさなどを曲に合わせて決めていくのだ。この作業はとても新鮮で、とても楽しく、そしてその後のレッスンの重要な柱となるべきものだった!!!
自分のパートナーとは日常的に練習をし、ディスカッションをし、作り上げていた・・・つもりだった。でも違った!!!踊り慣れる前に的確な、共通のイメージを持ってそれを2人で作り上げる。この順番こそが大切なんだなぁ・・・。「この右足は超ゆっくりね。この左足は超ビッグにね。でここのランはイギリスの丘を夕陽を眺めながらゆっくり越える感じ、で丘を越えたら嵐が来ちゃって、でも嵐が過ぎ去ったら清々しい朝が・・・って感じだからここのフットワークは重くしないで・・・」。ティムの説明は音楽に合わせて情景が変わっていく様をとても明確にインプットしてくれた。
残り6回のレッスンはこのイメージを具体的に表す為の技術の補強。バランス、ウェイト、ホールド、フットプレッシャー、ストレッチ等々・・・。この頃の私は5周年のラストでティムと踊るというプレッシャーで夜も眠れず(多分英語でうなされていたに違いないし)毎日必死にシャドウを繰り返していた。パーティー終了後、藤本に「直美は生涯で一番シャドウをしていたんじゃないの?(笑)」と言わしめた程である。さてここ迄でティムのレッスンは10レッスン終了。最後の2レッスンは何?ナニ?なにを言われるの~?(涙) 』
(次号に続く!!!)
藤本明彦
(2009年8月16日更新)