第24回 何故喧嘩になるの?
あるカップルがレッスンの時にこんな事を言っていました。
女性 「先生、この人ナチュラルターンの三歩で滑るんですよ!直してください!」
男性 「先生、僕は滑ってなんかいないんですよ!彼女がぐっと体重をかけるから引っ張られてバランスを崩してしまうんです!」
女性 「貴方が滑っていっちゃうから引っ張られるんじゃない!大体いつも私が注意すると私が重いからだって言うでしょ?」
男性 「僕はそんな事いわないよ!だいたいいつも君が僕の事に文句をつけるんじゃあないか!」
女性 「貴方がちゃんとしないからよ!」
この後エンドレスで言い合いが続く訳です。
この場合、何が問題なのでしょう?
問題なのは男性が滑るから?それとも彼女が体重をかけるから?彼がちゃんとしないからでしょうか?それとも彼女が文句をつけるから?
この場合、問題なのは2人の関係性が悪いからです。では、何故悪くなったのか。
それは外的コントロールの三信条を実践しているからです。
『私は外からの刺激に反応して行動する。』
『私は他人をコントロール出来るし、私も他人の影響を受ける』
『私は正しい相手はまちがっている。だから正してあげるのが私の責任だ。』
特に『私は正しい。相手は間違っている。だから正してあげるのが私の責任だ。』
この信条が強く働いています。
おそらくこのカップルは初めは仲が良かったに違いありません。
彼は何て素直なんだろう。彼女はなんて行動力があるんだろう。
そんな風に思っていたかもしれません。
この人とだったらもっと良いダンスが出来るかも!
こんな風に思ったとします。
だからこそ期待をしますね。
もっとこうして欲しい!こんな風にしてもらえればこんな感じに出来そうだ!
こうしてくれれば私はこれが出来る。
そうすれば勝てるのに!
何で私の言う通りにしてくれないのだろう。それは間違いだから直さなくちゃ!
これが外的になってしまう1つの過程ではないでしょうか?
やっかいなのは、決して相手に悪意をもって接している訳ではないという所です。
お互いにコントロール出来ると言う考えをなくし、こう言う考えもあるんだと相手を認め、意見の違いについて話し合いながら練習をして行きたいものです。
最初にカップルを組んだ時の気持ちを忘れずに楽しくダンスライフを続けて欲しいですね!
(2015年10月15日更新)