第93回 お尻のはなし
月ヘンに要と書いて「腰」。
文字からもコシは体のかなめであることが分かります。
ポイズを教えるとき、僕は腰を真直ぐ立たせることを大事にしています。体のエネルギーがフロアに対して垂直であることは紛れもなく一番ロスなく最大限に力を発揮できるからです。腰が引けたり反ってしまってはならない。よく言うお尻の穴を締めて!とはこのことを防ぐためのことを言っています。
しかし、これだけを実践すると腰は立ちますが、脚が開きづらくなり動けなくなってしまいます。
先日、カチューシャの個人レッスンを受けました。両足のつま先を外に向けて脚を大きく横に広げて立ったときは、脚を閉じているのと同じ状態になっているというアドバイスを受けたとき、まさに目からウロコが落ちたのです。両つま先を外に向けることは腰が閉じてしまうことになるからです。
僕は右尻・左尻とお尻も左右に分かれることによって、下半身の運動領域が広がると考えていますが、つま先、つまりトゥの向き加減によっては腰が閉じてしまう、腰が割れない状態をつくってしまうことに気付きました。
腰が左右に最大限に割れるためには「足」が平行状態のまま「脚」を広げている状態でなければいけません。
両トゥを外に向けたままどれだけ「脚」を開いても腰は開いた状態にはならないのです。
踊っているとトゥばかりに意識が行きがちですが、ライズするときも踵を意識して立つ、脚を開くときも踵を意識して開く。そうすることで体が前後左右に割れてバランスが取りやすくなるはずです。
お尻の穴を広げて♡踊ることを心掛けてみてください(^^)
(2016年2月1日更新)
藤本 明彦
リーダーの藤本は、大学のダンス部に入部後、桝岡栄子先生に師事。
学生チャンピオン、アマチュアチャンピオンを経てプロに転向、Aクラス昇級後、英国留学を重ね全日本グランドファイナリストとして活躍。
2001年のスーパージャパンカップを最後に競技選手を引退。
1961年生まれの天秤座のO型で、現代の日本人が忘れかけている「気合・根性・忍耐」の精神が大切であると常々思っている。
大の温泉好きで、これからは秘湯めぐりをしようかと密かに企んでいる。
佐藤 直美
パートナーの佐藤は栃木県出身で、実家がダンス教室でありながらダンス嫌いで、ミュージシャン志望だった。
しかし、亡き母の熱心な薦めで、東京は四ツ谷の「石原ダンスクラブ」にその頃在籍し次期チャンピオンと言われていた桑原明男先生に師事。
プロの踊りの奥深さとかっこ良さに触発され自分もプロになることを決意し上京。(まんまと母の思惑通りになる…)
直美という名前はダンサーネームで本名は玲子。プロになる時オーナーが「皆に好かれ、ダンサーとして大成するように」とつけてくれた。
その後タップダンスやジャズダンスなどでダンサーとしての体を作りながら地道に昇級し、Bクラス戦を前後期優勝しAクラスに昇級。
やはり英国留学を重ね全関東選手権、アレックス・ムーアカップでファイナル入り、スーパージャパンカップでセミファイナル入りと着々と実績を上げ2001年に競技選手を引退。
都内にダンススタジオをオープンするも、同じ頃藤本と公私共にカップルを組む事になり、平成16年4月に神奈川県横浜市に「藤本ソシアルダンススタジオYOKOHAMA」を新規オープン。
多くのダンスファンに親しまれ、今日に至っている。
現在は、経営指導の傍ら、JBDF東部総局公認審査員、デモンストレーターとして多忙な日々を送っている。そして、「なんば」をキーワードにダンス理論を解明することがライフワークのひとつとなっている。