第94回 脚は横には振れない
動きの基本は「円」の組み合わせによるものです。
滑らかに踊るためには、移動の軌道、ライズ&フォール、スウェイなどをバランスよくフィガーの特徴に合わせてブレンドすることが重要になってきます。また、組むことそのものが大きな球体をイメージすることによってどこからでも立体的に見えるように心掛けるようにします。
では、脚も円運動をしているのでしょうか。
ナチュラルターンの3歩を例に話を進めましょう。
男子右脚前進、左脚は横、とありますが、この左脚は左腰の真下を通過して前に振ることが一番大切なポイントです。
では、ターンのエネルギーはどこから生まれるかというと、CBMとフットスウィブルからです。
股関節を中心に前後に振るという意味では円運動ですが、この脚の使い方と、体・足の使い方のブレンドを誤り、左脚が無意識にフロアーに対して弧を描いて振っていることが多いのです。
この弧を描くとどの様になるかと言えば、脚の振りが遅れ、3歩目でクローズすることが難しくなってしまうのです。
また、相手の女性にとっても2歩目の脚の到達点が分からないということになります。
次に女性ですが、2歩目の脚は後ろに振ることを心掛ける。大切なことは、内回りなので急いで振ったりせずトゥを男子に向けたまま到達点を探ることに注意を払うべきでしょう。
脚は前後に振るのが自然な動作です。自然な動作だからこそ、お互いの脚の歩調が合いやすいのです。一見横に広げているように思えても、前後の脚の振りの結果であることがほとんどだということを覚えておいてください。
(2016年3月1日更新)
藤本 明彦
リーダーの藤本は、大学のダンス部に入部後、桝岡栄子先生に師事。
学生チャンピオン、アマチュアチャンピオンを経てプロに転向、Aクラス昇級後、英国留学を重ね全日本グランドファイナリストとして活躍。
2001年のスーパージャパンカップを最後に競技選手を引退。
1961年生まれの天秤座のO型で、現代の日本人が忘れかけている「気合・根性・忍耐」の精神が大切であると常々思っている。
大の温泉好きで、これからは秘湯めぐりをしようかと密かに企んでいる。
佐藤 直美
パートナーの佐藤は栃木県出身で、実家がダンス教室でありながらダンス嫌いで、ミュージシャン志望だった。
しかし、亡き母の熱心な薦めで、東京は四ツ谷の「石原ダンスクラブ」にその頃在籍し次期チャンピオンと言われていた桑原明男先生に師事。
プロの踊りの奥深さとかっこ良さに触発され自分もプロになることを決意し上京。(まんまと母の思惑通りになる…)
直美という名前はダンサーネームで本名は玲子。プロになる時オーナーが「皆に好かれ、ダンサーとして大成するように」とつけてくれた。
その後タップダンスやジャズダンスなどでダンサーとしての体を作りながら地道に昇級し、Bクラス戦を前後期優勝しAクラスに昇級。
やはり英国留学を重ね全関東選手権、アレックス・ムーアカップでファイナル入り、スーパージャパンカップでセミファイナル入りと着々と実績を上げ2001年に競技選手を引退。
都内にダンススタジオをオープンするも、同じ頃藤本と公私共にカップルを組む事になり、平成16年4月に神奈川県横浜市に「藤本ソシアルダンススタジオYOKOHAMA」を新規オープン。
多くのダンスファンに親しまれ、今日に至っている。
現在は、経営指導の傍ら、JBDF東部総局公認審査員、デモンストレーターとして多忙な日々を送っている。そして、「なんば」をキーワードにダンス理論を解明することがライフワークのひとつとなっている。